プロはいつでもスマートに

一番うけるテーブルマジックのネタは「お金」

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私のいとこの趣味が「マジック」。といってもそんな大がかりなものではなく、いわゆるテーブルマジック、「手品」と言ったほうがいいのかもしれません。けれど「芸歴20年」を数え、その腕前はなかなかなもの。毎年正月に親戚が集まるとき、私はひそかに彼のマジックを楽しみにしているぐらいです。彼のマジックは「では、やります」と言って立ち上がり、みんなの前でやるというスタイルではありません。ふつうに話をしている最中に、「そういえばさあ、このハンカチなんだけど」と言いながら、その場でなんとなく始めるのです。

 

カードマジックもありますし、けっこう仕込んでやるものもあるようです。中で、一番多いのが「お金のマジック」。お札や5硬貨を使ってやる手品です。これがまた傑作ぞろいで、見るたびに「えっ!」と驚かされ、「どうなってるの?」と興奮させられるのです。彼からおもしろい話を聞きました。

 

「一番、むずかしいのがカードマジック。というのは、カードを見せたとたんに、多くの人が『ああ、カードね』と冷めてしまうから。そういう意味で、一番ウケやすいのがお金を使ったマジックなんだよ。お金を出すだけで、人は注目する。人間の悲しいサガだね。だから、お金のマジックは、ネタが少々甘くても、まちがいなくウケるんだ」。聞いて、なるほどと思いました。

 

私もまさにそのとおり。たとえばテレビ番組でマジックをやっていても、カードだとあまり興味を持ちませんが、お札が出てくると、けっこう真剣に見てしまうのです。彼は、こう付け加えました。「お札を使うときには1万円札、硬貨なら500円玉。とにかく少しでも高額のお金を使うのがコツ」。なっとくです。